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天才すぎる…………。
昨年『惑星9の休日』で鮮烈なデビューを飾った著者の初期作品集。電脳マヴォで公開された「夜とコンクリート」「夏休みの町」「青いサイダー」に加え、短めの描き下ろし「発泡酒」を加えた全4編。初出を見ると、「夜とコンクリート」と「夏休みの町」はもともと自身のサイトで2010年に公開していたらしいです。まじか。「夏休みの町」は昨年、メディア芸術祭マンガ部門新人賞を受賞しています。
帯の裏表紙側の言葉を読めば、どういうお話なのかが分かります。
眠れない建築士と
建物の声を聴く男
丘の上の戦闘機と
ありふれた夏休み
君に会えない僕と
屋上で見上げた空
夜とコンクリート
メインの3編のあらすじがきれいに収まっています。お見事。
なんかもうずうっと町田洋は最高だって言い続けているので何を書いていいのか分からないのですが、とにかく、この静かな物語たちは、とてつもなく凄まじい。特に「青いサイダー」の完成度の高さは、衝撃的ですらありました。
少女が幻視したイマジナリーフレンドの正体。過ちを犯した男の長い長い年月を経た歪んだ贖罪。大人になることへの緩やかな肯定。「青いサイダー」、どうやったらこんな構成でものが描けるのか。信じられない
— minekouki(みね) (@minesweeper96) 2013年8月14日
Webで散々読んでいましたが、紙の書籍になると、また違った良さがあります。黒と白のコントラストがとても美しい作風であり、紙の風合いと入り交じってとても読後感が良いですね。装丁も良いし。
良い映画を観たあとのような、美しい風景に包まれたときのような、しかしそのどれとも違う、マンガでしか表現できない静かで豊かな物語。素晴らしい1冊です。あまりにも素晴らしすぎる。
ちなみに僕は著者サイン本をゲットしました。わぁい。
町田洋は天才 pic.twitter.com/Q7j01TVwgG
— minekouki(みね) (@minesweeper96) 2014年2月1日
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