テクノを聴こう

はてなスタッフアドベントカレンダー2016の3日目の記事です。昨日は id:daiksyさんの 会場タイプ別のライブの感想 でした。

今年のテーマは「好きなもの」です。今日はテクノが好きだという話をします。音楽の話が2日連続になってしまいました。

テクノとは

はてなキーワードによると以下のとおりです。

広義で、シンセサイザー、シーケンサー、ドラムマシン、サンプラーといった電子楽器で作られた音楽。大雑把に言うと、淡々と反復するフレーズ(メロディ、リズム、ハーモニー)が特徴的である。

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Wikipediaだと以下のようになっています。

テクノ(英: Techno)とは、アメリカのミシガン州デトロイトを発祥とするクラブミュージックである。

テクノ (ダンスミュージック) - Wikipedia

定義問題は難しいのであまり言及するのは避けますが、ここからは電子楽器を用いたテクノ感のあるもの、くらいの雑さで行きたいと思います。「それはテクノじゃない!」とかもあるかもしれないので、あったらすみません。エレクトロやエレクトロニカやアンビエントも広義のテクノじゃんくらいのざっくり感です。エレクトロニック・ミュージック、くらいの括りの方が正確かもしれません。

僕はこの音楽が異常に好きで、たしか14歳くらいのときに好きになりました。いま33歳なので、もう19年くらい好きでい続けているということになります。

テクノ・クラシックを聴く

テクノのルーツ的な有名なクラシックをいくつか紹介します。有名すぎるので「そんなの当然知ってるに決まってるだろ!」という声が聞こえてきそうですが、いま聴いてもかっこいいし、許してください。あと「あれが入っていない」というのもたくさんあると思います、すみません。Spotifyの埋め込み便利ですね。


テクノというかエレクトロというかテクノポップというか、を始めた「神様」的な人たちはいろいろいるのですが、たぶん最も有名なのがドイツのクラフトワークです。ウィーアーザロボッツ。1978年の曲です。まさにロボット音楽って感じ。


『ネバーエンディング・ストーリー』や『トップガン』などの映画音楽でも有名なジョルジオ・モロダーという人は、エレクトリックなディスコ音楽をたくさんプロデュースしまして、これもテクノの源流のひとつ的に言われています。一番有名なのが、ドナ・サマーの "I Feel Love" です。1977年の曲。ベースがデケデケしててかっこいい。


YMOはテクノなのかとか言い出すといろいろありますが、テクノポップの人たちとして後のテクノに影響を与えたことは間違いないでしょう。一般的にはテクノポリスやライディーンが有名ですが、僕はアルバムだと『BGM』が一番好きです。最近METAFIVEとしてもライブでよくやってる "Cue" は本当に名曲。1981年。


イギリス・マンチェスターでは、ニュー・オーダーというバンドが "Blue Monday" という曲を出します。1983年。ロックバンドがドラムマシンを使ったらすごいことになったというあれです。イントロが死ぬほどかっこいい。


アメリカ・デトロイトでは、ホアン・アトキンス、ケヴィン・サンダーソン、デリック・メイ、という3人がそれぞれテクノミュージックを作り始めまして、これが「デトロイトテクノ」の始まりと言われています。というか「テクノ」という単語自体、彼らが自分たちのやっている新しい音楽を「テクノ」と呼んだことが始まりと聞いたことがあります(その前から音楽ジャンルとしてのテクノという言葉はあったのかもしれませんが)。特に有名なのはデリック・メイの Rhythim Is Rhythim 名義による "Strings Of Life" でしょうか。1988年。とてもきれい。


デトロイトではその後、UR (Underground Resistance) という人たちが出てきます。"Hi-Tech Jazz" はテクノとジャズとソウルの融合という感じの名曲です。生ライブもかっこいい。1993年。


同じく1993年には、リッチー・ホウティンという人が Plastikman 名義で "Spastik" という、ほぼリズムだけでできたとんでもない曲をリリースしました。ミニマル!


この他にも DAF とか 808 State とか The KLF とか Jeff Mills とか Basic Channel とか Aphex Twin とか Dave Clarke の話もしたいのですが、各自聴いてください。

今年よかったテクノの様子

今年よかったテクノっぽいものをいくつか紹介します。

Moderat / III

モデラットというユニットの3枚目のアルバムです。モードセレクターという2人組と、アパラットという人が一緒になった、合計3人組のユニットです。テクノ以外のジャンルも混じった感じですね。

Slam / Machine Cut Noise

イギリスの名門テクノレーベル〈Soma〉のボス2人組。いかにもな感じのミニマルテクノ。こういうのはクラブで聴くと楽しいことになります。

VA / DJ Koze Presents Pampa Vol.1

DJ Koze という人がボスの〈Pampa〉のコンピレーション。テクノとハウスの中間みたいな良い曲が多いです。

agraph / the shader

電気グルーヴのサポートメンバーだったり、最近は映画『聲の形』の劇伴を担当されたりした牛尾憲輔さんのagraph名義のサードアルバム。どちらかというとエレクトロニカの範疇に入りますが、今年もっとも素晴らしい電子音楽のひとつだったと思います。

Hiroshi Watanabe / MULTIVERSE

日本人テクノアーティストのヒロシワタナベさんが、前述のデリック・メイのレーベル〈Transmat〉からリリースしたアルバム。デトロイト・テクノ的なメロディアスな内容でとてもかっこいいですね。

Tycho / Epoch

エレクトロニカとインディー・ポップとアンビエントが混じり合った感じの人。

Tomi Chair / Stay With Me

東京在住の日本人アーティストによるメロディアスなテクノ。最高!

Floorplan / Victorious

ロバート・フッドというデトロイト・テクノのレジェンドのひとりによるテックディスコ。テンション高い。


こうして並べてみると、いろんなタイプの音楽があることが分かると思います。テクノ(というか電子音楽)はいろいろありますね。趣味でDJ遊びをすることもあるので、普段はもうちょっとフロア向けっぽいゴリゴリのテクノも買ってます。

おわりに

こういう感じの音楽を延々聴いて生きてきました。皆さんもぜひ、こういった音楽に触れてみていただければ幸いです。

明日は id:matsu_naoさんです。