アイ・ケア・ビコーズ・ユー・ドゥ。
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庵野秀明、リチャード・D・ジェイムス、YOSHIKI。1995年を生きた人なら、エヴァか、エイフェックス・ツインか、X JAPANのいずれかにハマったことでしょう。いや、ウソですけど。
本作では、1995年の3つのサブカルチャーそれぞれと共に生きた3人の登場人物を通して、1990年代とゼロ年代の終わりを接続するという試みが行われています。僕の場合はテクノにハマったタイプなのですが、見ていて他人事の気がしなくてとても困りました。ねえほんとやめてくださいってば……。
好きだったものが変わってしまって(と思っているけど実は自分が変わってしまっただけで)、何が好きだったのかも分からなくなる。そうやって1990年代を過ごして、気付けば大人になってしまった。だってそうやって生きるしかなかったんだから、と言ってしまえば、きっとそれまでなのでしょうね。
終末は遅れてやってきて、その後も世界は続く。痛々しい思い出を全肯定してくれる、とても優しい作品です。