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From The Inside

Ubique Media Daemon

電気グルーヴ『DENKI GROOVE THE MOVIE?』『塗糞祭』を肴に電気の話を延々する記事

電気グルーヴのビデオが2つ出たので皆さん買いましたよね。僕も買いました。

DENKI GROOVE THE MOVIE?

世界最速(レアライブ映像をまとめた特別編集映像付き)と、立川極音(めちゃくちゃ音が良かった!)と、映画館では計2回見ましたが、とてもよい映画だったので、もちろんビデオも買いました。大根仁監督は最高。

僕は電気グルーヴで人生が変わった人間なので冷静に見られるか心配だったんですけど、すごく自然に見ることができて素直に面白がれたので良いドキュメンタリーでした。大根さんすごい。たぶん電気そんなに知らない人が見たらすごく面白いと思うので絶対に見てほしい。

僕が初めて買った電気のアルバムは『ORANGE』で、最初はママケーキとか誰だ!とかTシャツで雪まつりとかでゲラゲラ笑ってたけど、あるときスマイルレススマイルがカッコいいことに気付いて開眼しました。そのあと『A』が出て、卓球プロデュースの攻殻機動隊PSゲームサントラが出て(Ghost In The Shell まじ名曲)、『BERLIN TRAX』が出て(Polynasia と Alles Nach Nippon は日本の永遠のテクノクラシックですよねー)、『recycled A』が出て(Shangri-La のジミ・テナーのRemix大好きです)、海外ツアーとかしてるのを知って「すげー」となって、そのうちに『VOXXX』が出て。懐かしいですね。映画でも、VOXXXや海外ツアーあたりの流れが一番グッときました。各自、影響を受けた時期に思い入れをもつように見るんだろうなあと思うと面白い(僕はそれほどでもない『DRAGON』以前を温かい目で見る人も結構いるでしょう)。

ORANGE

ORANGE

  • 電気グルーヴ
  • エレクトロニック
  • ¥2100

ビデオでは(いつもはライブビデオの方でおなじみの)メンバー副音声が収録されていて、これだけのために買う価値あり。卓球はパンフレットでも映画の内容、いろいろな人のインタビューについて「あれはウソ」「これは実際にはこういうこと」と注釈をつけていて面白かったですが、それが映像にあわせて(くだらないダジャレに混じって)展開されるという趣でした。ラフ編集版を見てKAGAMIの話を入れてくれって大根さんに頼んだっていうエピソードがすごく良い。「KAGAMIが死んじゃったのはデカかったんだよね」って卓球と瀧が話しているところが……良い……。あとKAGAMIサポート時の見た目が良い感じにやさぐれてる感じでバンドっぽいと言っていて、ビジュアル良かったなーと思う。大根さんの「なるべく演出しないようにしたけど、唯一、ケラさんの背景にカボチャをこっそり置いたのだけはやった」っていう話も面白かった。お化けカボチャ!

インタビューされていない人で「(田中)フミヤと伊集院(光)、あと川辺(ヒロシ)とかにもしてほしかったなあ」って卓球が言っていて、伊集院は公開後によく言われていたけど、フミヤはなるほどたしかに、フミヤがここに並んだらどんなことを話したんだろう!?というのは気になります。ちなみに田中フミヤのニューアルバムも出たので買いましょう。ベルリンの名門〈Perlon〉からですよ! 最高!

ユー・ファインド・ザ・キー (YOU FIND THE KEY) (直輸入盤帯ライナー付国内仕様)

ユー・ファインド・ザ・キー (YOU FIND THE KEY) (直輸入盤帯ライナー付国内仕様)

最後、スタッフロールのところが塗糞祭のリハ中の映像で、自らに刷毛で糞を塗る仕草をする瀧を見て終止爆笑する卓球という、映画館でもめちゃくちゃ笑ったこの演出のあとに、塗糞祭のビデオを見ると完璧な流れになりました。

特別編集映像の方は歴代のレアライブ映像で(世界最速上映のときに見ました)(最後にソニーのサイトで出してた何かのおしらせ映像みたいなやつが入ってて爆笑した)、初期のものとか、あとヨーロッパライブで見たことなかったものが多くて嬉しかったです。20周年記念ライブ「俺っちのイニシエーション」で、20周年のうたの入りを2回失敗してやり直す卓球+瀧と苦笑いするKAGAMIというところが最高。最新は恵比寿リキッド11周年記念ライブで、Fallin' Down に Nothing's Gonna Change にエキゾティカという、映画や塗糞祭で出てこない曲をやっていて最高と思ったら、ラストが卓球ソロの Stereo Nights という。こないだあった Zepp Tokyo での映画記念ライブ「お母さん、僕たち映画になったよ。」でも思ったけど Fallin' Down ライブだとめちゃくちゃカッコいいですよね。あと、卓球ソロの Love Domination やって度肝を抜かれたんだけど、昔もヨーロッパでは TakBam の Elektronische Tanzmusik を電気名義のライブでやったりしてたてそれはまあヨーロッパでの知名度ってことだったわけで、なかなか珍しいものを見たという感じですね。「お母さん、僕たち映画になったよ。」は映画で触れられてないバロンダンスとかTKOテクノクイーンとかやっててMCを途中で挟まない直球ダンスライブで最高でした。

この文章、話がとっちらかりすぎだな。電気の話になるとありとあらゆる話題が出てくるので難しい。そんな歴史を1本の映画にきれいにまとめた大根さんはすごい。見ましょう。

パンフには過去のアルバムのレビューとかも載ってて、僕も最近、過去のアルバムを聴き返しているので、軽く書きます。

  • FLASH PAPA:特に……
  • UFO:この時点でB.B.E.作れてるのすごすぎる
  • KARATEKA:特に……
  • VITAMIN:電気におけるBGM。いま聴くとすごいポップ。ニセモノフーリガンが地味に好きです。新幹線が良いのは言うまでもないこと。映画でもいろんな人がN.O.の収録について複雑な想いを当時のエピソードに交えて吐露しているのに、卓球と瀧は「今考えると入れて良かったよ」って言ってて面白い
  • DRILL KING ANTHOLOGY:力医師とモテたくて…を収録した名盤
  • DRAGON:電気におけるテクノデリック。虹が入ってるアルバムという位置づけだと思うけど、ポポとかバロンダンスとかカメライフとかブラジルのカウボーイとか最高だよね。EPの方のダイナソータンクもね
  • ORANGE:初めて買ったアルバム。とにかくスマイルレススマイルが圧倒的名曲(電気で一番好きです。VOXXXツアーでの新メロディーのverも良いし、KAGAMI時代のロックな感じも、最近のライブでのアレンジも好き。ライブでやってくれるととにかくアがる)。自分の中で電気というとやっぱりまずこれが出てくる
  • A:たしか高速道路を走る車の中でかっこいいジャンパーを聴いていて、ブレイクのところで突然「うわっ!」ってなって、それがいわゆるダンスミュージックの楽しみを理解した最初の瞬間だった気がします。かっこいいジャンパーと、あすなろサンシャイン、内容もタイトルも歌詞も最高に良いこの2曲が収録されているとんでもないアルバム
  • VOXXX:前人未到、空前絶後。この方向性でこれを超える音楽はもう二度と生まれないよなーと思う。大好き。まりんが抜けた電気の土台を形作ったと言ってもよく、いまだにライブの屋台骨になっているのはVOXXXじゃん?という感じがする。「お母さん、僕たち映画になったよ。」で愛のクライネメロディーやっててびっくりした(VOXXXツアーでもやってないし、たぶんライブで初じゃないか?)。当時、Flashback Disco が出て、Nothing's Gonna Change が出て、公式サイトで徐々にアルバムの情報が出てきて、エジソン電とかの視聴が始まって、これはえらいことになってしまうと思ったら実際にえらいことになっていた。レアクティオーン良いよね
  • J-POP:なんか映画でもさらっと流されてたし扱い悪い感じがするけど最高に好き。完璧に無くしてとか超名曲だし、スーパースターも良い。アルペジ夫とオシ礼太はツアーパンダでのアレンジが抜群に良かった。いちご娘も地味に良い。とってもエレクトロニックで、復活以降の電気の、不思議な歌詞世界の基本路線を示した素晴らしいアルバム。密室芸っぽさがあって、暗いコンクリむき出しの地下で聴きたい。モノノケダンスはシングルverの方が好きです
  • YELLOW:底抜けに明るくてアシッド。Area Arena とか Fake It! とか好きです
  • 20:遊びすぎ。タランチュラ良い
  • 人間と動物:イタロディスコ! 最近メンバーで好きなアルバムを言い合ったら満場一致で「VOXXXとJ-POPとパンダ(人間と動物)」ということだったそうで、完全同意。J-POP以降の意味があるようでないようでありそうに見えるけどやっぱりない(けど実はモチーフがあったりするかもしれない)という、どんどんズレていく韻を踏んだ歌詞を研ぎすまさせて、軽やかなイタロディスコに乗せてシャープにパッケージングした匠の技って感じ。この流れの中で聴く Upside Down はとにかくクラシックの風格があるし、The Big Shirts や Oyster (私は牡蠣になりたい) の歌詞は意味深すぎて無駄に感動します。Slow Motion や Prof. Radio といった楽曲の完成度の高さにも驚愕

塗糞祭

で、25周年記念ツアー「塗糞祭」のビデオです。当時、行きました。行った日のが映像化された。ツアータイトルが神々しすぎる。

電気グルーヴ25周年記念ツアー “塗糞祭

電気グルーヴ25周年記念ツアー “塗糞祭"(初回生産限定盤)(Blu-ray Disc)

とにかく長くて、MCも全部収録してるけどだいたいピー音になってて、これ家でビデオで見る意味があるのか? ないな……ってなるのでこっちはお好きな方だけ買えば良いという気がします。お好きな人は買おう!

始まるところの、幕が開けて卓球と瀧が刷毛を持って階段の上の方でポーズとってるところですでに失禁もののカッコよさ。25周年のうたのあとに Twist of the World をやったはずなんだけどカットされてましたね。尺の都合? 序盤は古い曲メインで、ザ・ケトルマンが狂おしいほど良い。そのあと、最初のゲストCMJKが入ってビコーズとマイアミ天国とBingo!という懐かしナンバー。CMJKが初代microKORGを使ってて面白い。

続いてTasakaがゲストに来て、何をやるのかと思ったら浪曲インベダーとドリルキング社歌2001という、そこやるのかというオモシロ展開。ニャースとつきみそばの表紙がモザイクかかってて丁寧な仕事に笑う。

そのままスチャダラパー。瀧とANIのコントは現場で見ててもひどかったけど家で見るとさらにひどくて最高。今夜はブギー・バックでオザケンパートを歌う卓球とagraphも最高。

その後は一旦ゲスト無しパート。完璧に無くしてがとにかく良い。あんまりライブではやらないんだけど毎回やってほしい。かっこいい。で、Flashback Disco と Baby's on Fire で、この辺は最近の電気印という感じ。

天久がひどい格好をして出てきて21世紀もモテたくて。会場からだとどんな格好をしているのかよく見えないけどひどいっていうのだけは分かってた。天久は映画の方でもなぜかデカいスピーカーの前でインタビューを受けてるし、いちいち面白すぎる。

まりんゲストパートに入る直前のMCが最高にひどくて必見。まりんパートはさすがに長めで、主に瀧の曲中心。俺が畳だ!殿様だ!初めてライブでやってるところを見たので最高。お正月もかっこいい。ママケーキはもちろんまりんも歌う。まりん、卓球、瀧で同じ振り付けで輪唱するところが泣きポイントですね。Shangri-Laもまりんがいるためかオリジナルに近い感じ。

最後はまた卓球+瀧+agraphに戻って、モノノケダンス、Upside Down、Fake It! と近年の良いやつ総ざらい。Upside Down、終盤のかっこいいストリングスのメロがライブだと全面に出てくるのでオリジナルよりかっこいいと思います。そこからスマイルレススマイル(最高!!!!!!)、ジャンボタニシ、カメライフと来て、最後が無能の人(N.O.じゃなくて、無能の人の方の歌詞!)と、662バージョンのオリジナル電気ビリビリ。このラスト2曲、両方とも古い歌詞でやって、ああこれはもう一生見られないなーって当時死ぬほど感動しました。無能の人はとにかく衝撃で、映画の方でN.O.が重要な曲としてフォーカスされているんですけど、お好きな方向けの塗糞祭の方で最後の最後でこれをやるっていうのが感無量。電気ビリビリはメジャー流通ではお届けできない歌詞がしっかり伏せられていたのでライブ行って良かったと心底思いました。あれ現場ではちゃんと歌ってるんだよ。犬の死体とか。規制入りまくりのあたりの卓球と瀧の掛け合いパート、卓球が客席に背を向けて、階段ステージの上の方の瀧に向かって歌い続けるっていう、もうなんかそれだけでとにかく最高。良すぎる。電気ビリビリを聴くと、卓球と瀧のツインボーカルとしての電気の魅力が全開になるよなーと思います。素晴らしい。

無能の人・日の戯れ (新潮文庫)

無能の人・日の戯れ (新潮文庫)

662 BPM BY DG

662 BPM BY DG

ということで全部見るのにすごい時間かかりますけど見ましょうね。これからも楽しい電気グルーヴライフを。そろそろニューアルバム楽しみにしています!

www.denkigroove.com