METAFIVE『META』のメタメタな良さを書こうとして「完璧に良すぎるやつ」としか言えなくなった

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高橋幸宏 × 小山田圭吾 × 砂原良徳 × TOWA TEI × ゴンドウトモヒコ × LEO今井。それぞれの経歴を説明するのもアホらしくなるスーパースターぞろい。「高橋幸宏&METAFIVE」名義でのライブは TAICOCLUB'14 と WORLD HAPINESS 2014 で観ていましたが、そのころはYMOのコピーバンド的なセットでしたので、オリジナルがこんなに聴けるとは思っていませんでした。

最初に通して聴いた感想は「まりんぽい音わかりやすい!」「でもテイさんっぽい仕上がりだ!」「と思ったら生バンドっぽくなった!」「幸宏さんが完全に幸宏さんだ!」という感じでした。混乱してる。

小山田担当の1曲目「Don't Move」はLEO今井ボーカルということもあってだいぶバンドっぽい。一方、砂原担当と思しき2曲目「Luv U Tokio」はテイさんも作曲に絡んでるからか2人のセッションみたいになってる(TOKIOボコーダーボイスはYMOカルトキング砂原による完コピ!)。LEO担当の3曲目「Maisie's Avenue」で一気にニューウェーブになったと思ったら、テイさん担当4曲目「Albore」はビートが完全にまりんの音でこれまたどっちの曲か分からないし幸宏さんのボーカルのせいで完全に混乱する(もしかしたら2と4の担当は逆なのかもしれない???)。ゴンちゃん担当5曲目「Gravetrippin'」でグッと大人っぽく明るくなって(ゴンドウさん本当にいい味出してる……)、幸宏さん担当6曲目「Anodyne」が完全に幸宏さんで笑う(めちゃくちゃ良い)。LEO担当7曲目「Disaster Baby」でまたニューウェーブに戻って、METAFIVEライブでも定番になっている8曲目テイさんソロ幸宏さんボーカルの「Radio」リメイクでグッと知ってる感じになって……。ゴンちゃん担当9曲目「W.G.S.F.」でイントロのメロディにぶっ飛んで、映画『攻殻機動隊ARISE border:4』のED曲の小山田担当10曲目「Split Spirit」でしっとりした後は、全体を見てバランスをとったらしい砂原担当11曲目「Whiteout」で落ち着いて(ビートが完全にまりん)、最後に幸宏さん担当12曲目「Threads」でハッピーエンド。

Luv U Tokio の PV もめちゃくちゃ良いですよね。最後のクレジットのところで流れるメロディのみの部分もカッコいい。

これだけの面々が揃って曲の中で喧嘩をしていないのは奇跡的だし、良い具合に混ざりあって、ちょうどいい案配でブンブン振り回してくれる構成は見事という他ありません。アルバム1枚を通して密度と触れ幅とバンドっぽいラフさが高度に実現されており、繰り返し聴くことでどんどん魅力が増していきます(繰り返してると段々LEO担当とゴンちゃん担当の味が増してくる!)(あと全体を通して小山田ギターが良い)。ジャケの五木田智央さんも良いよなあ……(この辺はテイさんのセンスばりっばり)。

もう何度も聴いてるけど濃すぎて未だに飲み込み切れていません。完璧に良すぎるやつです。すごい人が集まってうまいことやるとすごいことになっててすごい、というふうにしか言えない。2016年にもなって高橋幸宏がすごいって言ってるぞこいつって思われるかもしれないけど仕方ないだろ! リキッドルームのプレライブには行けませんでしたが、EX THEATER ROPPONGI でのライブのチケットはさっき買いました。楽しみですね。

META

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  • METAFIVE (高橋幸宏 × 小山田圭吾 × 砂原良徳 × TOWA TEI × ゴンドウトモヒコ × LEO今井)
  • ロック
  • ¥2037

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