Herbert - Part 6
長年にわたりエレクトロニック・ミュージック・シーンで活動を続ける奇才、Matthew Herbert。近年はパーソナルな音を表現した「One One」、ある夜のクラブでの音をフィールド・レコーディングした「One Club」、そして“豚の一生”の音をサンプリングして作り上げられた「One Pig」という「One三部作」で……特に「One Pig」のあまりの革新性(ライブ中、後ろで豚が調理され、客に振る舞われる!)で「やはりこの人はやばい」となった彼が、なんと8年ぶりに「Herbert」名義でリリース!
伝説の名盤「Bodily Functions」などハウス寄りの楽曲を発表してきた「Herbert」名義の新作は、1990年代に発表された「Parts」シリーズの久々の続編、第6弾。先行で公開されたリードトラックのタイトルが「One Two Three」という、まさに「Oneシリーズを終えて、先へ」とでも言いたげな趣です。
その「One Two Three」が本当にあまりにも素晴らしいボーカルハウス! Herbert自身がプロデュースを務めたバンド「Hejira」のボーカル Rahel Debebe-Dessalegne による美しい歌声と、Herbertのキュートで人懐っこい極上のエレクトリック・サウンドが混じり合っています。残り3曲はHerbertらしい狂った4つ打ちテクノ! 完璧な1枚。絶対買え!!!!!!
何度聴いても、ハーバートの新曲“One Two Three”が素敵すぎる…! | Mikiki
http://www.beatport.com/release/part-6/1306583
Marcel Dettmann - Seduction
「世界で最も素晴らしいクラブ」の名声をほしいままにする、ベルリン「Berghain」。その前身「Ostgut」時代からレジデントを務め、現在ミニマル・テクノの世界で最も重要なDJとなりつつある Marcel Dettmann の新作は、昨年リリースしたアルバム「Dettmann II」からのシングルカット。おなじみ <Ostgut Ton> から。インダストリアル・アンビエントとでも言うべきオリジナルを使用したミュージックビデオがめちゃくちゃカッコいい!
今回のシングルカットにあわせてRemixも3曲収録。Remixer は Dettmann と Shed のユニット Deuce、<The Corner> のボス Anthony Parasole、そして <Ostgut Ton> の看板 Ryan Elliott。どれも4つ打ちフロア仕様に変貌。これぞ最新型ベルリン・ミニマル・インダストリアル、ですね。
はー Berghain 行きたいなー……。
http://ostgut.de/label/record/121
BeatportでのOstgut TonからのSeduction
Stimming - Southern Sun EP
もはやレーベル買い状態の DJ Koze <Pampa> の22番は、<Diynamic Music> の中心人物 Martin Stimming!
Piper Davis のボーカルをフィーチャーしていて、ダビーな感じのA面、ピアノがきれいなB面ともに高クオリティ。特にB面「Southern Sun」のブレイクでのピアノソロが良い。
XDB - Afrikk EP
前作「Ganivon EP」も良かった XDB、新作はデンマークのダブ・テクノ・レーベル <Echocord> から。
ダブ・テクノ・マナーに従った丁寧な作りで、じわじわと音が変化していくハマり系ミニマル。すごく音がきれい。激ディープ。
Todd Terje - It's Album Time
Paul Simon、Michael Jackson、Bee Gees、Stevie Wonder……。ノルウェーのニュー・ディスコ職人 Todd Terje が手掛けてきたリエディットたちはどれも名曲ぞろい。そんな Terje は一方で、2004年にオリジナル作品「Eurodans」をリリースしフロアを湧かせ、それから長い沈黙を経て、2011年に「Ragysh」、2012年に「Inspector Norse」や「Swing Star Pt. 1」を収録した「It's The Arps EP」、そして2013年にアンセム「Strandbar」と、ここ数年立て続けに大ヒットを飛ばし続けています。そしてついに、アルバム! It's Album Time!
軽い酩酊を想起させるリラックスした序盤から、一気にトップギアへと持っていく「Svensk Sås」を経て「Strandbar」へ。さらにトラックもタイトルも最高にふざけてる新曲「Delorean Dynamite」で昇天。……と思ったら、いきなり Roxy Music の Bryan Ferry をゲストボーカルに迎えて Robert Palmerの「Johnny and Mary」をカバー。「Swing Star」前後編でテンションを上げ、まるで宇宙旅行のような「Oh Joy」、そして「Inspector Norse」で〆。完璧な構成!
おそらく世間的に言っても今年の「ダンス・アルバム」のベスト候補でしょう。脱帽。
Todd Terje - It's Album Time | トッド・テリエ | ele-king
http://jp.residentadvisor.net/review-view.aspx?id=14871
Todd Terje - It's Album Time. Bleep.