さぁ、お前の罪を数えろ。
▽ 【ワーナー公式】映画(ブルーレイ,DVD & 4K UHD/デジタル配信)|J・エドガー
▽ http://yokihito-movie.com/
正しいことをして生きていきたい、と思う人は世の中にどのくらいいるのでしょうか。まあ、たいてい、難しいのですが。
クリント・イーストウッドの『J・エドガー』は、FBI初代長官のジョン・エドガー・フーヴァーの半生を描いた映画です。「半生を描いた」とか言ってるけど、実は晩年のフーヴァーの“回想”なわけですが。「正義」を徹底的に貫こうとする人間が権力を得てどこにいくのか、みたいな話だと思ったら、いつの間にかラブコメになってました。トルソンとの修羅場シーンは素晴らしかったね! ディカプリオの演技が大変良かったです。はい。
ヴィセンテ・アモリンの『善き人』は、1930年代のヒトラー独裁政権下のドイツで、ある教授が昔書いた小説がヒトラーに気に入られちゃって気付けば家庭もユダヤ人の親友も……という映画です。原題は『GOOD』。そっちの方がいいよねえ。何とはなしに生きてて「仕方ないよね」っと流されていたら善きことが成せなくなっちゃった、みたいな。沈鬱な空気とか、狂気を感じるラストシーンは好みでした。
いずれも、正しさであるとか、善きことであるとかいったものの困難さを表現している映画です。もう少しひとひねりあるといいかなあ、というのが共通の感想です。どっちも嫌いじゃないんですけどね。