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From The Inside

Ubique Media Daemon

2011 Best Music

music

2011年も、素晴らしい音楽が、たくさん鳴り響きました。

なるべく試聴できるように工夫しました。レーベルがオフィシャルPVをYouTubeで配信している場合はそれを張り付け、ない場合はレーベル提供の試聴プレイヤーやBeatportの試聴プレイヤーを張り付けています。それもない場合は、リンクから飛んで視聴してみてください。少しでも良いと思ったら、ぜひ買って聴いてみてください。AmazonやiTunes、Beatportなどへのリンクを付けています(アフィリエイトではありません。良い音楽にはお金を払おうぜ!という意味です)。

1位


▽ Gui Boratto - This Is Not the End (feat. Luciana Villanova)  [Kompakt]

「Kompakt」からリリースされたサードアルバム『III』のラストを飾る、Boratto節全開のボーカルトラック。ファーストアルバム『Chromophobia』では「Beautiful Life」、セカンドアルバム『Take Me Breath Away』では「No Turning Back」と、アルバムごとにLuciana Villanova(Borattoの奥さん)のボーカルをフィーチャーした泣きメロ・シューゲイズ・バレアリック・テックハウス・トラックを仕込むGui Borratoですが、本作もその流れを汲む珠玉の1曲に仕上がっています。もう本当に素晴らしすぎて言葉になりません。

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2位


▽ Hiroshi Watanabe - Happiness, Sadness  [Klik]

ドイツのレーベル「Kompakt」よりKaito名義でリリースを重ね、世界的に高い評価を得ているHiroshi Watanabeの、本名名義での久々のリリース。ギリシャのレーベルKlik Recordsからドロップされた新作のタイトルは『sync positive』! 3.11前に作られて、3.11後にリリースされた作品です。全体を通してとても美しいアルバムなわけですが、ハイライトとなる本作は、曲名の通り叙情的でストレートなテクノトラックに仕上がっています。僕はこれを聴いて、たまに泣きます。喜びと悲しみが降り注ぐ美しい世界のための1曲。

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3位


▽ Yoshinori Sunahara - Beat It  [Ki/oon]

3.11前に作られて、3.11後にリリースされた、砂原“まりん”良徳の10年ぶりのオリジナルアルバム『liminal』より、最も攻撃的なエレクトロ・トラック。叙情性と呼ぶべきものを丸ごと排除して、ただひたすら金属的なビートを積み重ねていく、まりんならではの音作りの集大成とも呼ぶべき1曲でしょう。「Beat It」というざらついたボイスサンプルと、まるでこちらに襲ってくるかのようなビートに対して、恐ろしさすら感じるシリアスな曲です。It's liminal!!!

4位


▽ Christian Cambas - The Robospanker  [Toolroom]

Mark Knightのレーベル「Toolroom」からリリースされたUmekのミックスCDに収録、Christian Cambasのエクスクルーシブ・トラック。ハードミニマルの記憶とテックハウスのテクニックを混ぜ合わせたような、2011年型の最新式テクノ! 反復しながら徐々に音が上がっていく上モノと、徹底的に叫び回る狂ったサンプルが、どこまでもどこまでも駆け上っていく発狂もののダンストラック。頭をからっぽにして踊るべし。

オフィシャルPV

5位


▽ Umek & Christian Cambas - Heroes Of The Night  [1605]

もいっちょChristian Cambas! こちらはUmekのレーベル「1605」から、総帥Umekとのコラボトラック。もう本当にこの人たちは天才すぎて困っちゃいますね。太いキックとベース、テックハウスを経由した完璧な空間処理、カッチョいいギター&ボイスサンプル、人間を強制的に高揚させるブレイクと、ダンスミュージックとしてのテクノに求められる要素をすべてぶち込んでやったぜ! という文句なしの1曲。完璧。

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6位


▽ Zomby - Natalia's Song  [4AD]

もはや「ダブステップの」という言葉が虚しく聞こえるほどに前人未到の領域へと突き進む仮面の男Zombyのニューアルバム『Dedication』からの1曲。亡くなった父親に捧げられた、極めて美しく悲しげな音が印象的です。本人が「これはダンスミュージックでもDJが回すテクノレコードでもないし、ポップチャートに向けたものでもない」と語る通り、あまりにも叙情的なその世界観は、謎めいた仮面の男の人間性を浮き上がらせるような、独特の魅力を纏っています。

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7位


▽ VCMG - Spock  [Mute]

イギリスの生ける伝説Depeche Modeの初期を支えたヴィンス・クラークが、現在の中心人物マーティン・ゴアに「テクノのアルバムを作りたいんだ」と声をかけたことから始まった夢のプロジェクト「VCMG」のファーストEP! VCMGってVince Clarke + Martin Goreの頭文字そのままじゃないですかー! めちゃくちゃ今っぽいストレートなテクノでビックリしたよ! しかもremixer陣にEdit Select、Regis、DVS1なんてツボを押さえた方々を用意しちゃう周到さ。おまけに来年にはアルバム出しちゃうらしいよ。マジで? 超ヤベェじゃん。

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8位


▽ Martyn - Viper  [Brainfeeder]

一般的にはダブステップ/ベースミュージックの人と思われているMartynさん、アルバム『Ghost People』はもう完全にテクノだと思うんです。それもそのはず、この人が影響を受けたのってデトロイト・テクノとシカゴ・ハウスだっていうんだもん。死ぬほどクールなエレクトロニック・ダンスミュージックですよこれ。金属的な上モノと刃のようなシンセが飛び交い、ぶっといベースがうねりまくる音響世界で君も狂え。

オフィシャルPV

9位


▽ Plaid - At Last  [Warp]

お帰りなさい、エド&アンディ! Warp Recordsの重鎮はやっぱり素晴らしかった! コラボとか映画音楽なんかのリリースはあったものの、オリジナルアルバムとしては『Spokes』以来8年ぶりとなった『Scintilli』は、もうPlaid節としか言いようのない美しいエレクトロニック・アルバムに仕上がっていました。アルバムの「ラスト」を飾る本作は、幻想的で夢のようなエレクトロ。可愛らしいアニメーションのPVも素敵ですね。

オフィシャルPV

10位


▽ やくしまるえつこメトロオーケストラ - 少年よ我に帰れ  [みらいレコーズ]

やくしまるえつこは2011年も相変わらず天才でした。2011年最重要アニメーション『輪るピングドラム』のオープニングトラックとしてドロップされた本作、1クール目の「ノルニル」も良かったけど、2クール目を飾った「少年よ我に帰れ」の素晴らしさたるや、もう。チャーミングな上モノとうねるベースライン、流麗なストリングスやトランペットに乗せて、やくしまるの透明なボーカルが伸びやかに踊る極上のポップソングです。

オフィシャルPV

2011 Best Album


▽ Moritz Von Oswald Trio - Horizontal Structures  [Honest Jon's]

アルバム単位では、これを一番よく聴いていた気がします。家を引っ越したんですけど、片側の壁がコンクリート打ちっぱなしで、この金属的なダブ・ミニマルが映えるんですよ。1曲13分とか15分とか20分とかあって、即興エレクトリック・ダブ絵巻が延々繰り返されるという、いろいろと終わってるし始まってる素晴らしい1枚です。まさしく現代のミニマルの極北にして至高! やっぱりMoritz Von Oswaldは天才だわあ。肩肘張らずに、ひとつひとつの音を聴くともなしに聴きながら、延々ループさせ続けているうちに休日が終わる。そんな感じ。